地蔵大マツ、害虫から守れ 鈴鹿の県天然記念物、専門家ら薬剤注入 三重

【病害虫からの被害を防ぐため、木の枝に薬剤を注入する専門家=鈴鹿市南玉垣町で】

【鈴鹿】三重県鈴鹿市の西玉垣町自治会(城ノ口和幸会長)は29日、同自治会が所有する南玉垣町の県指定天然記念物「地蔵大マツ」に、マツクイムシの被害防止のための薬剤を注入する作業を実施した。

樹木の老朽化に伴う病害虫からの予防と、木を腐らせる腐朽菌の影響で、幹の空洞化が進むことによる枝折れ対策として、みえ森と緑の県民税市町交付金を財源とした「ふるさとの木保存活用事業補助金」の72万円を活用。

28日から3日間の計画で一連の作業を実施し、28日は折れて引っかかっていた直径約50センチ、長さ約7メートルの枝1本を除去した。30日は特殊なロープを使って主幹と太枝2本を約10カ所で固定する予定。

同自治会は「地蔵尊地蔵大マツ保存会」を設立し、樹木医の中村昌幸さん(50)=同市十宮1丁目=の指導を受けながら、保護活動に取り組んでいる。

この日は中村さんを含む専門家の3人が作業にあたり、枝や幹、根元など約50カ所にドリルで穴を開けて薬剤を注入した。

中村さんは「老木なので、元気がなくなってきたり空洞化が進んでいる状態。これから数年かけていろいろな対策をしていきたい」と話していた。

作業を見守っていた保存会の一人、田中讓さん(79)=同市西玉垣町=は「枯らしてはいけないと守ってきた。何とか後世に残していきたい」と話していた。

地蔵大マツは、クロマツとアイグロマツと見られる2本の木が1本になった合体木で、推定樹齢300―400年。樹高約20メートル、幹の太さ約6・7メートル、枝の張りが東西約32メートル、南北約26メートルの大きさ。巨木なことから平成8年に県指定を受けた。