新機器で心臓手術成功 伊勢赤十字病院が県内初 不整脈の脳卒中リスク減 三重

【watchmanのイメージ画像(伊勢赤十字病院提供)】

【伊勢】伊勢赤十字病院(三重県伊勢市船江一丁目)はこのほど、医療機器「watchman」を使った心臓の左心耳閉鎖手術(LAAC)に成功したと発表した。不整脈の一種である心房細動に伴う脳卒中のリスク軽減につながるといい、県内では初の事例という。

同機器は500円玉ほどの大きさで、カテーテルを使って血液が滞留しやすい左心耳と呼ばれる心臓の部位に取り付けることで同部位にふたをし、脳卒中の原因となる心臓の血栓形成を防ぐことができるという。

令和元年9月から全国の医療施設で導入が始まり、これまで約700件の施術例があるという。使用には一般社団法人日本循環器学会の認定を受ける必要があり、同院は昨年12月1日に県内で初めて認定を受けた。

従来は血液を固まりにくくする抗凝固薬を使用していたが、転倒による出血リスクもあり、長期間服用できない患者への有効な治療法になり得るという。同院では昨年12月18日、脳梗塞の既往歴を持つ70代男性に対して初めて同機器を使った手術を実施した。術後の経過は順調という。

執刀を担当した同院循環器内科副部長の高村武志医師は「抗凝固療法の継続が困難な患者にとって出血のイベントを減らし、生活の質を向上させ、長期的には医療経済的にも好影響を与えうる治療」と話した。