三重国体で「良いコロナ後」に 知事「なんとしても開催」 本紙政経懇話会新春特別例会で講演

【伊勢新聞政経懇話会で講演する鈴木知事=津市大門で】

鈴木英敬三重県知事は22日に津市大門の津センターパレスで開かれた伊勢新聞政経懇話会の新春特別例会で「コロナ前よりも、より良い社会をめざして」と題して講演した。「コロナ前よりも良いコロナ後」のきっかけは、今年の三重とこわか国体・とこわか大会(全国障害者スポーツ大会)だと強調。「なんとしても開催し、やればできると感じてもらえるようにしたい」と語った。

鈴木知事は「東京オリンピックが開催できる大前提の下、コロナ後として初の国体を安全に開催したい」と説明。「協賛金やボランティアなど、オール三重で協力していただいている」と述べた。

その上で「コロナ後はコロナ前よりも良い。そのきっかけが国体となる」と強調。「前回の三重国体はオイルショックによって経済が落ち込む中でもやり切った。そのDNAが三重にはある」と語った。

また、今年は東日本大震災と紀伊半島大水害の発生から10年の節目に当たると紹介。県民の防災意識を高める取り組みや、防災減災と国土強靱(きょうじん)化に向けた公共インフラの整備を促進させる考えも示した。

リニア中央新幹線の名古屋―大阪間は「いよいよ具体的に動き出さないといけない時期だが、コロナでJR東海の財務体質も厳しいと思う。場合によっては国の財政支援も視野に入れないといけない」と述べた。

県内の感染状況も解説。「県民の協力で県外由来の感染が如実に減っている。県境を越える移動自粛のおかげ」としつつ「まだまだ予断を許さない状況。引き続き皆さんに協力いただきたい」と述べた。

具体的には、勤務先での休憩をはじめとする「居場所の切り替わり」に注意するよう要請。発症後の行動が感染を広げたとみられるケースも散見されるとし、自らの体調を確認した上での行動も呼び掛けた。

新型コロナのワクチン接種にも言及し、高齢者施設で勤務する職員の優先順位を引き上げるべきと主張。「高齢者と同時に打たせるよう国に要望している。恐らくその方向になると思う」と語った。

また、米ファイザー社のワクチンを保管する設備が県内の23カ所に配備される見通しを明らかにし、来月中にも接種計画を策定すると説明。「安心して接種してもらえるよう体制を整えたい」と語った。

この日の新年特別例会は新型コロナの感染拡大防止を目的として例年の賀詞交換会を中止し、講演の出席者も例年の半数以下にして開いた。