<亀山市政の課題>駅前再開発や新庁舎整備 リニア新駅周辺構想も 三重

【建て替え計画の検討を始める市庁舎=亀山市本丸町で】

【亀山】新市合併後16年目を迎えた三重県の亀山市。市税収入は過去最高の146億円(平成20年度)から徐々に減少し、令和元年度では103億円と大幅に減少、市の貯金「財政調整基金」も平成23年度に45億4千万円あったのが令和元年度は28億円となった。人口減少や、コロナ禍で企業活動が低迷し市税の増加が見込めない中、限られた財源で優先順位を決め、どの事業を進めるのか、新市長の手腕に期待がかかる。24日告示の亀山市長選を前に、市政の課題を紹介する。

3期目の現市長、櫻井義之氏(57)が、初当選した平成21年の市長選で公約に掲げた「JR亀山駅前再開発事業」は、事業計画費約78億円(市の実質負担額は24億円)で昨年8月、ようやく着工にこぎ着けた。高層マンションと複合ビルの計2棟が令和4年10月に完成予定で、複合ビル内に入る公共施設「新図書館」は5年1月オープンを目指して工事を進めている。だが実際にどこまで市民が活用し、駅前の活気とにぎわいにつながるのか、課題も残っている。

一方、老朽化の進む築60数年の市庁舎建て替え計画は、一時凍結されていたが、来年度にはいよいよ、新庁舎建設予定候補地を選定し、防災時の中核となる、将来を見据えた新庁舎整備の基本計画に入るという。

また今年の年始早々、県がリニア中央新幹線「名古屋―大阪間」の県内停車駅を亀山市に誘致すると発表。現市長の櫻井氏は、市長選に向け昨年発表したマニフェスト(選挙公約)の中で、リニア新駅とその周辺を「庭園」と位置づけ、三重の玄関口にふさわしい広域交流拠点「リニア庭園都市構想」を推進するとした。リニア新駅からJR亀山駅へのアクセスを含め、構想の具体的中身に関心が集まる。

このほか亀山が中部・近畿両圏の結節点に位置する強みを生かし「亀山・関テクノヒルズ工業団地」に企業誘致するなどにより、多様性ある産業構造・雇用を創出して、次なる活力と未来への飛躍につながる事業を進めることも課題となっている。

教育行政では、老朽化に伴う市立亀山中学校体育館などの建て替えや、3中学校の完全給食実施(現在1校のみ実施)、トイレの衛生設備など、子どもへの教育環境整備にも早急な手立てが必要だ。

24日告示の市長選に、出馬を表明しているのは現職の櫻井氏1人。無投票で櫻井氏が4期目となるのか。市の「第2次総合計画」(平成29年度―令和7年度)の前期基本計画が来年度で終わり、その後4年間の後期基本計画に、新市長がどのような事業を位置付けるか注目したい。