県、豚熱の防疫措置完了 離乳豚舎の対策強化 三重

【豚熱・アフリカ豚熱対策本部員会議で、今後の対策を指示する鈴木知事(右)=三重県庁で】

三重県伊賀市内の養豚場で感染が確認された豚熱(CSF)の防疫措置が7日午後、完了した。当初の計画より2日早く終了した。県は子豚を育てる離乳豚舎の感染対策や、ウイルスを媒介する野生イノシシの捕獲を強化する方針。野生小動物の侵入を防ぐ資材の購入費を補助するための事業費などを盛り込んだ本年度一般会計補正予算案を近く県議会に提出する。

感染が確認された先月29日以降、県や市の職員、自衛官、民間事業者ら延べ4384人が殺処分や埋却の作業に当たった。うち獣医師は199人で、国と県獣医師会から16人が派遣された。

県はワクチン接種前の子豚などを育てる離乳豚舎にウイルスを媒介する小動物が侵入するのを防ぐため、細かい編み目の亀甲網や捕獲用粘着シートの設置費を補助する方針。離乳豚舎での消毒薬の噴霧を求める。

野生イノシシから感染が広がった可能性が高いとみて、松阪以北で実施していたイノシシの調査捕獲を県内全域に拡大。本年度は年間4千頭としていた目標を来年度は7千頭に引き上げる。

鈴木知事は8日の豚熱・アフリカ豚熱対策本部員会議で、感染が確認された養豚場の経営再建に向けた支援に努めるよう指示。「年末年始に不眠不休で防疫措置に取り組んだ職員をねぎらってほしい」と述べた。

この後、報道機関を通じて「豚熱は人に感染しない。感染した豚の肉が市場に出回ることはなく、仮に食べても人体に影響はない。正しい情報に基づき、冷静に対応してほしい」と県民に呼び掛けた。

報道陣の取材に「離乳豚舎にウイルスが入って来ないようにする対策と野生イノシシの捕獲強化に重点を置きたい」と説明。国に対し、全頭殺処分の必要性について見直すよう要望する考えを示した。