
【四日市】三重県四日市市波木町の加富神社(上杉弘文・北澤幹夫氏子総代)の氏子有志と同市貝家町、波木町自治会(村木正一・矢田昭人会長)は7日、150年以上続く伝統の「鏡餅焼き神事」を同神社で実施し、コロナの終息とともに家内安全と五穀豊穣を祈念した。
神事は、年頭に神官が約250軒の氏子宅を回って神棚をおはらいする神棚祭から始まる。この日朝、氏子らは薄く切った鏡餅としめ飾りを手に同神社に詣でた。
氏子らは、境内中央の直径約3メートルの穴にたかれたかがり火にしめ飾りやお札を投げ入れた。無病息災を願いながらおき火で餅を焼き、年始のあいさつを交わし合っていた。
同市貝家町の加藤はなゑさん(83)は「鈴鹿から嫁いできて60年余、毎年欠かさず参拝するおかげで元気です」、上杉氏子総代(76)は「地域住民の心のよりどころになっている伝統行事をコロナ禍でも途絶えさせたくないと、規模を縮小して実施した」とそれぞれ話していた。