三重大病院元教授ら逮捕 機器調達で200万円、第三者供賄容疑

三重大付属病院(三重県津市)の医療機器納入で便宜を図った見返りとして、業者に現金200万円を自身が代表を務める団体の口座に振り込ませたとして、三重・愛知の両県警合同捜査本部は6日、第三者供賄の疑いで、大阪市天王寺区、同病院臨床麻酔部長を務めていた元教授、亀井政孝容疑者(54)ら医師2人を逮捕した。

捜査本部は同日、賄賂を振り込んだなどとして、贈賄の疑いで、医療機器製造・販売会社「日本光電工業」中部支店の医療圏営業部長、下村篤司容疑者(48)=岐阜市宇佐東町=ら同社社員の男3人を逮捕した。捜査本部は5人の認否を明らかにしていない。

逮捕容疑は、下村容疑者らは平成30年7月2日、同病院内で、当時臨床麻酔部長だった亀井容疑者らに、手術室などに置かれ、心電図などを測定する「生体情報モニタ」を自社製品に入れ替えるよう依頼。亀井容疑者は便宜を図った見返りとして、業者側に令和元年8月30日、自身が代表の一般社団法人「BAMエンカレッジメント」代表理事名義の口座に200万円を振り込ませた疑いがある。

県警によると、亀井容疑者は臨床麻酔部内の医療機器選定を事実上1人で決められる立場にあったという。捜査本部はこの日、亀井容疑者の自宅や日本光電工業中部支店(名古屋市)、三重営業所(津市)などを家宅捜索した。

BAMエンカレッジメント(同市)は同年5月30日に設立。麻酔科医の育成を掲げているが、捜査本部は「三重大病院が管理する寄付金口座とは別に、亀井容疑者が自由に使える金を出し入れするために設けた組織」とみて現金授受の経緯を捜査している。

亀井容疑者は平成30年4月、臨床麻酔部長に就任。部下だった元准教授、境倫宏被告(48)=公電磁的記録不正作出・同供用罪で起訴=の電子カルテ改ざん事件を受け、亀井容疑者は昨年10月に同病院を退職した。第三者委員会の調査で亀井容疑者はカルテ改ざんへの関与を否定したが、捜査本部は関連を調べている。