玉城町 擬革紙継承、会員ら作品展 三重

【多彩な擬革紙作品を紹介する中谷さん(左)と中村さん=玉城町勝田の地場産品販売処「城」で】

【度会郡】和紙にしわや文様を付け、革のような風合いと着色を施した「擬革紙(ぎかくし)」。三重県玉城町勝田の地場産品販売処「城(ぐすく)」で、同町を拠点に擬革紙の再興と継承に取り組む「参宮ブランド擬革紙の会」(堀木茂会長)が多彩な擬革紙の作品を展示、販売している。31日まで。

江戸時代に革の代用品として作られた擬革紙は、堀木会長の先祖の堀木忠次郎さんが考案したと伝えられていて、参宮土産のたばこ入れなどに加工され人気を集めた。明治時代になると擬革紙の壁紙が欧州に輸出されるようになり、海外でも評価されたが時代の流れとともに衰退し、昭和初期に生産が途絶えた。

工芸文化の復興を目的に同町や明和町などの有志が集まり、平成21年に同会を発足。和紙にしわを付ける型紙の開発や「万力」という道具を使った絞り作業など研究を重ねて当時の技法を復元し、県伝統工芸品に指定された。

同展には、会員らが伝統技術を生かして制作した名刺入れやブックカバー、帽子、ポシェットなど約50点のほか、当時の擬革紙作品や作業風景の写真など貴重な資料が並ぶ。

会員の中谷歌子さん(67)と中村和美さん(71)は「一人でも多くの人に擬革紙を知ってほしい。若い人にも興味を持ってもらい、この会をつなげていければ」と話した。