伊賀の養豚場で豚熱 県、6600頭の殺処分開始 三重

【養豚場に向かう県職員ら=伊賀市内で】

三重県は29日、伊賀市内の養豚場で豚熱(CSF)が発生したと発表し、この養豚場で飼育する約6600頭の殺処分を始めた。全頭の処分まで約1週間を要する見通し。県内養豚場での発生は、いなべ市内で確認された昨年7月以来となる。鈴木英敬知事は29日の記者会見で「迅速かつ的確な措置で早期収束を図る」と述べた。

県によると、この養豚場から28日に「豚舎で20頭が死んでいる」と連絡があった。県の中央家畜保健衛生所による同日中の遺伝子検査で陽性が判明。国の検査結果を経て29日に豚熱と確定した。

県は養豚場の全頭を殺処分した上で、敷地内に埋却する方針。来月4日に殺処分を完了し、9日には埋却や消毒を含めた全ての防疫措置を終える考え。県職員や自衛官ら延べ約3千人を投入する方針。

また、養豚場周辺や対応の拠点となる県伊賀庁舎などの4カ所に消毒ポイントを設置。一方、県内全ての養豚場がワクチンを接種していることから、周辺の養豚場に対する家畜の移動制限などは設定しない。

県は豚熱の対策本部員会議について、鈴木知事を本部長とする「A体制」に移行。29日夜の本部員会議では、新型コロナウイルスの感染拡大防止対策を講じながら作業に当たることなどを確認した。

鈴木知事は会議後の記者会見で「これまでも対策を徹底してきたが、さらに警戒感や危機感を持って対応する必要があると考えている。ワクチンだけでなく、さまざまな対策を進めなければならない」と述べた。

今回の養豚場で死んでいたのは全て生後50日未満の子豚で、いずれも近くワクチンを接種する予定だったという。県は子豚が母豚から授かっている免疫が切れた直後に死んだ可能性が高いとみている。