四日市工が初の花園へ きょう全国高校ラグビー

【練習前に渡邊監督の話を聞く四日市工の選手ら=22日、四日市市内で】

27日に大阪府東花園市の花園ラグビー場で全国高校ラグビー選手権大会が開幕する。100回の記念大会で、9大会連続11回目の県代表・朝明など47都道府県代表に、全国9ブロックの代表など史上最多の63校が出場する。初出場は4校で、このうち県内からは四日市工が1976年の創部以来初めて出場し、27日の1回戦で岡谷工(長野)=2大会ぶり31回目=と対戦する。11月の全国高校ラグビー三重大会決勝で朝明に敗れたが東海ブロック予選を制して初の花園へ。培った伝統に、歴代指導者らが巧みにバトンをつなぎ夢舞台に到達した。


22年創立の県内屈指の伝統を持つ工業高校。99年明治神宮大会優勝の硬式野球部など運動部は強豪ぞろいだ。ラグビー部も、県内のほかの学校同様、高校から競技を始める選手を3年かけて鍛えて県大会で一定のレベルを保持。93年、2008年にも全国高校ラグビー三重大会の決勝に進出している。

チーム飛躍のきっかけは16年春の斎藤久前監督(54)の赴任。選手として大阪体育大で活躍し、指導者としても朝明を花園常連校に育てた手腕を慕って、県内ラグビースクール出身者が入部するようになった。チームの司令塔のSH秦諒磨(3年)は四日市ジュニアラグビースクール出身で「斎藤先生がいたので花園も狙えると思った」。今年の全国高校三重大会は4年連続の決勝進出を果たした。

指導陣も年々充実。19年秋の全国高校三重大会を最後に退任した斎藤前監督の後を継いだ現監督の渡邊翔教諭(38)は関東学院大などでプレーしたあと指導者を志し、10年前、斎藤前監督が率いる朝明高校のコーチに就任して高校ラグビーの指導者としてのキャリアをスタートさせた。2年前から四日市工に着任。ラグビー部コーチとして再び斎藤前監督を支えてきた。

新監督は前監督が築いてきたチームに自主性という新たな課題を与えた。主将、副主将以外にFWリーダー、バックスリーダー、ウエートリーダー、学年リーダーなど8つの役職を作りリーダー会への出席などを通じて自覚を促した。ウエートリーダーの小森大雅(3年)は「率先してトレーニングするようになった」と166センチの小柄な体でベンチプレスでチーム1の125キロをマーク。「自分より背の高い選手も押し返せるようになった」とプレーにも良い変化が出たと語る。

「顧問がいてもいなくても同じテンション、同じ質の練習ができるチームが試合でも力を発揮できるし、それができる学校だと思っている」と積み上げてきた練習への手応えを示す渡邊監督。主将の岡崎翼(3年)は「この1年で自分たちで判断する力が付いた」とメンタル面での成長を挙げ「花園の最終目標はシード校撃破だがまずは目の前の試合。初戦を突破してしっかり流れをつくりたい」と27日の初陣へ闘志を燃やす。