伊勢 伝統の宇治飾り作り おかげ横丁で従業員ら 三重

【サカキやマツで宇治飾りを作る森田さん(左)と従業員ら=伊勢市宇治中之切町のおかげ横丁で】

【伊勢】三重県伊勢市の伊勢神宮内宮周辺の宇治地区に伝わる正月飾り「宇治飾り」作りが23日、内宮前のおかげ横丁であった。作り方を知る人が数少なくなる中、宇治地区出身の森田和夫さん(88)=同市楠部町=とおかげ横丁を運営する伊勢福の従業員らが、一緒に3種類の宇治飾りを作った。

かつて宇治地区には田んぼがなく、稲わらを使ったしめ縄の代わりに、サカキやマツ、アセビなど近くの山で手に入る常緑樹を材料に正月飾りを作る風習があったが、今ではほとんど見られなくなった。

伝統を継承するため、森田さんが2010年から、伊勢福の従業員らに作り方を伝え、毎年一緒に作り続けている。この日も「バランスを見ながら、しっかりとひもで束ねて」などと手ほどき。事前に近くの山で採取したサカキやアセビを使い、玄関に飾る「門飾り」、台所用の「庚神(こうじん)さん」、勝手口などに付ける「とんぼ」の3種類を仕上げた。

完成した宇治飾りは、おかげ横丁で数量限定で販売する。