感染疑う危機意識欠如 新型ウイルス 県庁クラスター検証報告 三重

【感染症対策本部員会議で、県庁クラスターの検証結果について報告を受ける県幹部ら=三重県庁で】

三重県雇用経済部は21日の新型コロナウイルス感染症対策本部員会議で、部内でクラスター(感染者集団)が発生したことを受けた検証結果を報告した。一部の職員が体調悪化後に出勤していたことを踏まえて「感染を疑う危機意識が欠如していた」と指摘。出張の可否を判断する目安がなかったことも課題に挙げた。

県によると、検証結果は庁内外で感染防止対策の参考にしてもらうことを目的に、雇用経済部の職員らが策定。健康管理などの日常的な対策に加え、クラスター発生後の対応についても振り返った。

検証結果は「夜間に発熱したが、翌朝に回復したことから出勤した事例があった」とした上で「体調不良があった職員の中に感染を疑う危機意識が欠如していたものがみられた」などと指摘した。

対策として、出勤前の健康チェックに加え、夜間の発熱や体調変化を把握して「慎重な対応を心掛ける必要がある」と指摘。職員の危機意識を高めるため、初期症状などの情報共有を図る必要性を訴えた。

また、出張は「不要不急のものは自粛してきた」としつつ「不要不急の判断に目安がなく、判断に迷う場合やばらつきがあった」と説明。判断の目安や出張先の行動規範を策定する必要があると指摘した。

このほか、打ち合わせのスペースに飛沫防止のアクリル板が設置されず、自席や飲食時はマスクの着用率が下がる傾向にあったと指摘。対策をルール化し、会議の指針を策定する必要性も明記した。

クラスター発生時の情報共有については「感染者が発生次第、速やかに周知することも考えられた」と指摘。勤務体制は「オンラインツールが不得手で在宅勤務の障壁となった職員がいた」と振り返った。

鈴木英敬知事は検証結果について「県庁の職員が温度差なく理解する必要がある」と指摘。県庁のクラスターは「二度と起こさないよう取り組み、仕事で県民に成果を発揮していくことが大事」と述べた。

雇用経済部では先月29日、本庁初の感染者が判明。その後は部内で相次いで感染者が確認され、部内で判明した感染者は9人に上った。県は今月3日に県庁を県内16例目のクラスターと認定していた。