県の不許可は「不当」 大麻草の県外出荷 「伊勢麻」が主張書面提出 三重

【県の担当者(右)に書面を提出する松本共同代表(左)ら=三重県庁で】

三重県内で大麻草を栽培する「伊勢麻」が県外出荷を不許可にした県の対応を不服として申し立てた審査請求を巡り、同社は15日、県側の見解は「不当だ」とする主張書面を県行政不服審査会に提出した。

同社などは平成30年から県の許可を得て大麻草を栽培し、精麻に加工して県内の神社に供給している。一方、愛知県内の神社からも出荷の依頼があり、昨年10月に県外出荷の許可を県に申請していた。

これに対し、県は「社会的有用性はなく、栽培で生じる保健衛生上の危害が発生する恐れを受容するまでには至らない」として県外出荷を認めず、同社は行政不服審査法に基づく審査請求を申し立てていた。

同社の主張書面は、22日に開かれる行政不服審査会の初会合を前に提出。同社の審査請求を審理する県職員が先月16日付で鈴木英敬知事に提出した意見書を「不十分かつ非論理的だ」と批判した。

また、意見書が大麻草に関する論文を根拠に「幻覚成分を抽出することが技術的に可能」と指摘したことに対し、主張書面は「化学的な知見を無視し、非現実的な結論に導こうとしている」と反論した。

同社の松本信吾共同代表は提出後の取材に「意見書は論文を強引に解釈している。県外に出荷してもリスクは何ら変わりない。行政不服審査会は主張書面を読んで中立の観点で審査してほしい」と述べた。

大麻栽培の許認可に関する事務を担う薬務感染症対策課は取材に「今のところ不許可にした理由に変更はなく、説明を続ける必要があると考えている。行政不服審査会の結果などを踏まえて今後の対応を検討したい」としている。