「南伊勢の民話、読んで」 旧町史から冊子を制作 HPでも公開 三重

【「南伊勢の民話」の冊子制作を担当した(右から)中村さん、植村さん、服部さん=南伊勢町東宮の東宮資料保存館で】

【度会郡】三重県の南伊勢町はこのほど、町内各地の民話を集めた冊子「南伊勢の民話」を制作した。町職員3人が所属する課を超えて連携し、編集や挿絵、表紙の字などを担当。たくさんの人に読んでもらおうと町ホームページでも公開している。

同町の合併前の昭和60年に編さんされた2つの旧町の町史「南島町史」と「南勢町誌」に掲載されていた民話を再録。町教委の中村一裕さん(29)が「民話を通して地域にまつわる会話が生まれれば」と冊子の制作を企画し、水産農林課の植村泰士さん(28)と上下水道課の服部一孝さん(28)に協力を呼び掛けた。

中村さんは民話の内容は変えず、句読点や段落を増やし新字体に変更するなど、読みやすさを考慮した編集作業を担当。絵の得意な植村さんはそれぞれの民話をイメージして描いたイラストをパソコンソフトで水彩画のように色付けし、親しみやすくした。子供の頃に母親から書道を学んだ服部さんは、表紙を飾る字を5―6パターン書き上げ、その中から力強く勢いのある字を選んだという。

完成した冊子には町内38集落のうち23集落の民話を掲載。古和浦に伝わる夜歩きをする観音像の話や五ケ所浦の牛鬼伝説、内瀬にある水神池の主のウナギに毒グモ退治を頼まれる源太の物語など約百話が収録された。冊子は役場や町内の図書室、資料館などで閲覧できる。

3人は「町内だけでなく町外の人にも民話を読んでもらい、南伊勢町に親しんでもらうきっかけになれば」と話した。

問い合わせは町教委=電話0596(77)0002=へ。