三重県議会常任委 県、有事の予備費5000万円 全国で最小レベル

三重県議会は14日、総務地域連携、防災県土整備企業、教育警察の各常任委員会と予算決算常任委の各分科会を開いた。総務部は、有事の際に議会の承認を得ずに支出できる「予備費」の計上分が、現時点で5千万円程度にとどまっていることを明らかにした。金額としては全国の都道府県で最少レベル。委員からは「これで大丈夫なのか」との指摘が上がった。県当局は「議会と議論しながら予算を組むという趣旨で計上を抑えている」と説明した。


■財調で鳥インフルなど対応 ― 〈総務地域連携=野村保夫委員長(9人)〉

県は予備費への計上を最小限に抑え、鳥インフルエンザなど有事に必要な費用は貯金に当たる財政調整基金(財調)で賄う方針。ただ、議会の承認が必要な財調の支出には、一定の時間を要する可能性もある。

【予備費】
野口正委員(自民党県議団、2期、松阪市選出)は「県の予備費は全国最下位と聞くが、大丈夫なのか。ある程度の予備費を確保しておかないといけないのでは」と指摘した。

紀平勉総務部長は「三重県は通年議会のため、予備費には置かずに財政調整基金などに積み立て、必要なときに議会の審議をいただくことにしている。財調には10億円を置いている」と返答した。

【施設解体】
総務部は、三重ソフトウェアセンター(四日市市)の社屋を解体する考えを示した。入居がなく、活用の余地がないと判断した。来年度の一般会計当初予算案に解体費を計上する。

県によると、センターは官民が出資して平成5年に鈴鹿山麓リサーチパーク内に設置したが、経営悪化で20年に解散。その後は県と市が社屋を取得したが、入居者の撤退を受けて31年から休館している。

県は新たな入居の見通しがないことに加え、大規模な修繕が必要となっていることから市と協議して社屋の解体を決めた。解体費を約1億5千万円と想定し、出資比率に応じて市と負担する。
■「ヤード」規制策定へ ― 〈教育警察=濱井初男委員長(8人)〉
県警は「ヤード」と呼ばれる自動車解体場が県内に約40カ所、関連施設は140カ所あり、多くが愛知県内の中古オークション会場や名古屋港に近い木曽岬町内にあると説明した。一部は盗難車の解体に使われているとみて、規制する条例の策定を進めている。

【ヤード】
県警によると、県内では平成10年ごろから、北勢の山間部にヤードが設けられるようになった。多くは外国人が経営し、ヤードで取り外された自動車部品の取引先も外国の事業者が多いという。

杉本幸孝生活安全部長は「中古車の部品をヤードで取り外し、コンテナに詰めて名古屋港などから輸出されるのが一般的」とし、一部には盗難車の部品も含まれていると説明。条例施行後は業者への業務停止命令や罰則などで対応する考えを示した。

【不当要求】
県発注の公共工事を巡って桑員河川漁協の前組合長が恐喝容疑で逮捕された事件への対応として県が不当要求の根絶に向けて設置する協議会について、石田成生委員(自民党県議団、3期、四日市市)は「警察の立場でどう関わるのか」と質問した。

西本茂人刑事部長は「今のところ県の方から具体的に『こういう形で』という話はない」とした上で「漁協に限らず、不当要求で苦しんでいる人のため、できる限りの協力や支援をしていきたい」と述べた。
■RDF解体、来月入札 ―〈防災県土整備企業=藤根正典委員長(8人)〉
企業庁は三重ごみ固形燃料発電所(桑名市多度町)の解体工事を発注するための一般競争入札を、11月27日付で公告したと報告し、予定価格を17億2613万1000円に設定したことを明らかにした。

【RDF】
企業庁によると、総合評価方式で来月8日に入札する。早ければ来月中にも撤去工事を始める考えで、工期は契約日から二年間。10月に地域住民を対象に説明会を開いた。

また、企業庁は委託料の余剰分から3億円を、RDFを製造していた市町や広域清掃組合など5団体に清算金として年度内に返金すると説明。残りは、製造を続ける市町に対する処理委託料の補填を終えた来年度に最終清算する。

【不当要求】
県が内水面漁協と建設業者らの間で発生した不当要求などを解決するための協議会をこれまで開いてこなかったことに対し、委員から「大きな責任だ」との指摘が上がった。

舘直人委員(草莽、5期、三重郡)は「不当な要求を把握していたのに、協議会を開催してこなかったことには大きな責任がある。この責任を強く痛感してもらいたい」と指摘した。

真弓明光県土整備部理事は「発注者と受注者が一体的に取り組む必要がある。発注者としての責任を重く感じている。受注者の立場に立ったマニュアルを整備するなど対策に取り組みたい」と述べた。