三重県議会常任委 受注者への金品要求禁止 県発注工事で、協議会設立も

三重県議会は11日、環境生活農林水産、医療保健子ども福祉病院の両常任委員会と予算決算常任委の両分科会を開いた。農林水産部は環境生活農林水産常任委で、県発注の河川工事を巡って桑員河川漁業協同組合の組合長が恐喝容疑で逮捕された事件を受け、河川の公共事業に関する新たな基本方針を示した。県発注工事に関連する内水面漁協から受注者への金品要求を全面的に禁止したほか、不当要求の根絶に向けた協議会を設立すると明記。現行の基本方針を廃止した上で、来月にも運用する方針。


■コメ生産量3.09%減 ― 〈環境生活農林水産=中瀬古初美委員長(8人)〉

県はコメの需給見通しを踏まえ、来年の県産米生産量を対前年比で3・09%減とする考えを示した。新型コロナの影響で大幅に需要が落ち込んだことが理由。削減率としては、記録が残る平成21年以降で過去最大となる。

【作付け抑制】
県が示した抑制の計画は生産量で4221トン分、作付面積では844ヘクタール分の減少に相当する。一方、国は県の削減率より高い3・35%減とする計画を示していた。

県は「農業者の生産意欲が減退しないように全国の状況を目安とせず、県独自に県産米の販売状況を考慮して減少率を算定した。生産者にコメの需給状況を正しく伝えて理解を得たい」としている。

【鳥インフル】
県外で高病原性鳥インフルエンザが発生している問題を受け、農林水産部は、8日までに県内で死んでいるのが見つかった4羽の野鳥を検査した結果は全て陰性だったと明らかにした。

農林水産部は野鳥への監視体制を3段階のうち最高レベルに引き上げて対応を進めていると報告。「四国や九州が発生の中心だが、これからが最もリスクの高まる時季。緊張感を持って予防する」と説明した。

また、県独自の対策として実施している消石灰の配布は、伊賀、鈴鹿、津、松阪の各地域で終了し、残る地域への配布も17日には終了させると報告。養鶏場での散布は「年内にも全県で終えたい」と説明した。


■県施設に男女共用トイレ ― 〈医療保健子ども福祉病院=奥野英介委員長(9人)〉

県はユニバーサルデザイン(UD)に配慮した県有施設のガイドライン案を公表し、心と体の性が一致しないトランスジェンダーや子連れの利用を想定した男女共用トイレを県有施設に設置すると説明した。

【UD】
県によると、ガイドライン案は県有施設の出入り口や廊下の幅などの基準を明記している。これまで統一的な基準はなく、マニュアルや事例集を参考に整備していた。来月から運用し、新設や改修などの際に活用する。

男女共用トイレはトランスジェンダーや子連れ、異性による介助が必要な人などの利用を想定している。これまでは多目的トイレがその役割を担っていたが、一般のトイレとして整備を進めるという。

【医業収益】
病院事業庁は新型コロナウイルス感染症などの影響で患者が減少したとして、本年度の病院事業会計が約6700万円の経常赤字となる見通しを示した。

今井智広委員(公明党、4期、津市)は医業収益が約4億8千万円減ったこころの医療センター(津市)について「患者が受診を控えたのか。医師不足で診療できなかったのか」と尋ねた。

加藤和浩庁長は「元々高い目標を設定していた中、医師不足で想定ほど診療できなかった。コロナ禍で受診控えもあった。複数の要因が重なって大幅な減収となった」と説明した。