景況感、大幅に改善 10―12月、津財務事務所調査 三重

津財務事務所は10日、法人企業景気予測調査の10―12月期分を発表した。景況感が「上昇している」と答えた企業から「下降している」を差し引いた景況判断BSIはマイナス6・4で、前期よりマイナス幅が17・0ポイント縮小。8期連続で下降が上昇を上回ったものの、大幅に改善した。新型コロナウイルス感染症の影響を受けていた企業の業況が国の支援策などで改善したとみられる。

同事務所によると、調査は三重県内に本社を置く資本金1千万円以上の企業を対象に実施。11月15日時点の景況感や人手不足感、今後の見通しなどを尋ねた。インターネットや郵送で142社に依頼し、88・0%に当たる125社から回答を得た。

規模別の景況判断BSIは大企業と中堅企業はプラスに転じ、中小企業はマイナス。特に中堅企業は14・3で、前期から24・6ポイント改善した。全産業で来年1―3月期の見通しはマイナス14・4。今期に「上昇」と回答した企業が「不明」などの回答を選択したため。

業種別では製造業が4・8で、前期より38・1ポイント上昇し、大幅に改善。非製造業もマイナス12・0だったものの6・3ポイント改善した。製造業は自動車メーカー―の生産回復で、非製造業は国の需要喚起策「GoToキャンペーン」などで業況が改善したという。

一方、従業員数が「不足気味」と答えた企業から「過剰気味」を差し引いた従業員数判断BSIは前回から4・8ポイント増の8・1。2期連続で不足気味が過剰気味を上回った。雇用に慎重な企業が多く、景況感の回復が必ずしも雇用に結び付いていないとみられる。

調査に回答した企業は令和2年度の売上高について、前年度比で平均5・4%の減収を見込む。雇用調整助成金などで従業員の継続雇用に努めた結果、人件費が増大し、経常利益は前年度と比べて平均41・7%の減益。設備投資は平均1・6%減少する見込み。

高橋智所長は記者会見で「GoToキャンペーンや自治体の発行する商品券などの効果が観光・飲食のサービス業で出ている」と説明。先行きについては「感染の再拡大や長期化によって経済の下振れリスクが大きくなるため、企業動向を注視したい」と述べた。