不倫相手殺害を認める 自首の成立争点に 津地裁初公判 三重

不倫相手だった職場の同僚宇田仁実さん=当時(29)=を殺害したとして、殺人の罪に問われている三重県朝日町向陽台、無職加藤淳也被告(43)の裁判員裁判の初公判が8日、津地裁(柴田誠裁判長)であり、加藤被告は「間違いないです」と起訴内容を認めた。自首の成立が主な争点になる。

検察側の冒頭陳述によると、加藤被告は平成30年7月ごろから宇田さんと不倫関係になった。一方、31年4月には別の女性とも不倫関係になり、そのことが宇田さんに知られると行動を制約されるようになり、次第に疎ましくなって殺害を計画したという。

その上で検察側は、加藤被告が宇田さんの自殺を装うため、遺書めいた文章をあらかじめ作成していたと指摘した。殺害後には宇田さんのスマートフォンから家族宛に無料通信アプリ「LINE」でその遺書めいた文章を送信し、自殺を偽装したと主張した。

弁護側は「(宇田さんによる)一日何百通に及ぶLINEのやりとりや位置情報アプリでの監視。別れ話を切り出すと自傷行為に走るなどしたため(加藤被告は)『話し合いで別れるのは不可能』と判断し『殺してでも別れたい』と考えるようになった」と述べた。

起訴状などによると、加藤被告は2月7日未明、川越町付近の員弁川に架かる橋から宇田さんを川に落とし、溺死させたとされる。宇田さんの遺体は8日、海上で見つかった。加藤被告は9日、県警の取り調べで殺害を否定したが、翌10日、四日市北署に出頭した。