三重県庁でクラスター 新型ウイルス、新たに職員5人感染

【県民に来庁を控えるよう呼び掛ける鈴木知事=県庁で】

三重県は4日、県職員5人の新型コロナウイルス感染が新たに判明したと発表した。うち4人は雇用経済部で勤務していた。県は同部のある県庁8階で、県内16例目のクラスター(感染者集団)が発生したと認定。都道府県庁でのクラスターは沖縄県に次いで2例目となる。鈴木英敬知事は「県民の信頼低下は否めない」とし、感染拡大の防止によって信頼を回復させる考えを示した。

雇用経済部では先月29日に感染が判明した部長(55)を含め、3日までに4人の感染が判明していた。これを受け、県は同部に加え、隣接する環境生活部の全職員を対象に検査を進めていた。

雇用経済部で新たに感染が判明した4人のうち、2人は同じ課、残る2人はそれぞれ別の課の所属。「陰性だった職員よりも感染リスクの高い接触があったわけではない」(雇用経済部職員)という。

県は「執務スペース内で感染が広がった可能性が高い」としつつ、感染者同士の具体的な接触が確認されず、発症の時期が近いことなどから「複数の感染経路が存在した可能性もある」とみている。

一方、県庁4階の医療保健部で勤務していた女性職員の感染も新たに判明したが、県は「雇用経済部で勤務する同居家族から家庭で感染した可能性が高い」とし、クラスターの人数には含めていない。

鈴木知事は4日の記者会見で「最大級の警戒感と危機感を持って対策に取り組む」と述べ、11日までの1週間は来庁を控え、用件がある場合は電話やメールなどで連絡するよう県民に呼び掛けた。

県庁のクラスターによって「県民の信頼感が低下したことは否めない」としつつ、「それでも県民の命と暮らしを守るために呼び掛けを続ける使命がある。感染を拡大させない結果で証明する」と述べた。

一方、県庁勤務の全職員を対象とした検査を実施する可能性については「現時点では考えていない」と説明。全職員対象の検査を判断する基準についても「仮定の話には答えにくい」と語った。