
三重県玉城町中角の「角谷産業」で、新年用のしめ縄作りが最盛期を迎えている。年末までに玄関や神棚用など25種類、2万5000個を伊勢志摩地域のスーパーやホームセンターを中心に出荷する。
同地域は1年を通して玄関にしめ縄を飾る風習がある。角谷産業では収穫時期の違う9品種の稲を自家栽培して順次刈り取り、乾燥させてから1つ1つ丁寧な手作業でしめ縄を作っているという。
作業場では従業員らが、「笑門」「千客萬来」のほか、疫病から守ると伝わる「蘇民将来子孫家門」と書かれた守護札と一緒に、ウラジロやユズリハ、アシビ、ヒイラギなどをしめ縄に取り付けている。
角谷吉崇社長(43)は「早くコロナが収束してほしい。蘇民の札が少しでも疫病退散の力添えになればうれしい」と話していた。