犯罪被害者条例制定を 朝日町事件遺族 全市町を訪問、要望 三重

【西田町長に犯罪被害者等支援条例の制定を求める寺輪さん(手前)=紀宝町役場で】

【南牟婁郡】三重県朝日町で平成25年8月に起きた事件で亡くなった寺輪博美さん=当時(15)=の父親の寺輪悟さん(52)らが3日、犯罪被害者等支援条例の制定を求めて、西田健紀宝町長と大畑覚御浜町長を訪問した。寺輪さんらは平成30年7月から県内29市町長を訪ねており、この日で全市町を訪問した。

この事件をきっかけに、県は被害者の声を聞き、被害者支援の基本理念や県の責務などを定めた犯罪被害者等支援条例を制定し、31年4月から施行している。この条例に基づき、県は全国の都道府県として初めて犯罪被害者に見舞金を送る制度を設けた。

一方、犯罪被害者等支援条例は各自治体の裁量で独自に制定している。県内では10月1日現在、4市4町が条例や要綱を制定しており、複数の市町が検討中。寺輪さんらは各市町を訪問し、犯罪被害者遺族の現状を知らせ、条例を制定するよう要請している。

この日、寺輪さんは、支援に取り組むみえ犯罪被害者総合支援センターの仲律子副理事長(52)とともに西田町長を訪問。寺輪さんは「国は広域のため手厚い支援がなかなかしてもらえないのが現実。条例の制定を前向きにお願いします」と訴えた。

西田町長は「いろんな事件に対応することも踏まえてしっかり検討したい。期待に応えられるよう努力したい」と述べた。

訪問後、寺輪さんは「やっと一巡できたがこれは始まりであり、今後も制定していない市町を訪問していきたい」と語った。