
プロボクシングのWBO世界フライ級新チャンピオンの中谷潤人選手(22)=M・T=が2日、出身地の三重県東員町を訪ねた。現在はジムのある神奈川県相模原市を拠点に活動するが、同町を「地元」と語り、出迎えた水谷俊郎町長らに「これからさらにいばらの道になると思うが、地元に良い報告ができるよう頑張っていく」と決意を新たにした。
東員第二中時代にU―15全国大会で2連覇。卒業後は高校に進学せず単身渡米して武者修行。平成27年のプロデビュー戦から連勝を続けて今年11月、都内で開催の同級王座決定戦を8回KOで制した。防衛戦の準備以外に、「フライ級で名前を売らないと」と他団体との統一戦、身長が170センチ超と同階級では長身なことから、別階級への挑戦も視野に入れて練習を続けているという。
中3当時の中谷選手と面会している水谷町長は「卒業後の進路を聞いたら『僕は高校に行きません。世界チャンピオンになる』と。有言実行。ご家族もサポートは大変だったと思うが最高の結果で報われたと思う」と感慨深げに話し「町民皆で応援する」と激励した。
子どもたちの新型コロナウイルス感染対策に充てて、と町への寄付金贈呈、またチャリティーサイン&写真会も行われ、約2時間で集まった11万6609円が全額寄付された。