開業医の強制わいせつ致傷事件 別の女性MRも被害証言 津地裁

経営する医院で、製薬会社の女性MR(営業担当)=当時(30)=にわいせつな行為をし、左目に全治不能の傷を負わせたとして、強制わいせつ致傷の罪に問われているまんのう整形外科院長、萬濃裕司被告(53)=三重県松阪市石津町=の裁判員裁判が26日、津地裁であり、25日に引き続き証人尋問が行われた。この日は、同医院に出入りしていた別の製薬会社の女性MRが証言し、萬濃被告から「太ももや尻を触られ、嫌だった」と述べた。

前日の被害女性への証人尋問と同様、別の女性MRへの尋問は別室にいる女性と法廷をモニターでつなぎ、萬濃被告と傍聴席には女性の姿が見えず、声だけが聞こえる形で行われた。

女性は「平成23年から30年9月まで、まんのう整形外科を担当していた」と説明。配属当初、萬濃被告から体を触られることはなかったが「他社の女性MRが増えるにつれ、25、6年ごろから面談時に太ももや尻を触られるようになった」と証言した。

女性は萬濃被告から体を触られた際「困ります」と言って体を引き、距離を取っていたという。「先生との関係を壊したくない。強く拒絶すると今後は自社製品を買ってもらえなくなると思った」と証言した。一方、この事件以降、体を触られることはなくなったという。

起訴状によると、萬濃被告は27年3月24日午後1時5分ごろから約15分間、同市松崎浦町の同医院診察室で、丸椅子に座っていた女性MRの胸を触り、額にキスし、女性の顔に股間を押し付けようとしたとされる。女性は避けようとした際、椅子から転落。左目付近を床に打ち付けたことでまぶたが十分に開かなくなり、視野が狭くなって視力も落ちたとされる。

萬濃被告は起訴内容を一部否認し「額にキスはしたが、胸を触っていないし、股間を押し付けてもいない」と述べ、弁護側は無罪を主張している。