三重県がパートナー制度を導入へ 性的少数者カップル公認 当事者の声受け方針

【本会議の提案説明で、パートナーシップ制度を導入する考えを示す鈴木知事=県議会議事堂で】

鈴木英敬知事は20日の三重県議会11月定例月会議本会議で、自治体が性的少数者のカップルを公認するパートナーシップ制度を導入する考えを表明した。制度の導入を求める当事者の声や市町の意見などを受けた方針。年度内の制定を目指す性的少数者への差別を禁止する条例に制度の規定を盛り込むかを検討する。都道府県では大阪府と茨城県が導入し、群馬県も年内に導入する。

県は先月7日に公表した条例の中間案で、性的指向や性自認を第三者に暴露する「アウティング」を禁じつつ、パートナーシップ制度の規定は「さまざまな意見がある」などとして盛り込んでいなかった。

このため、制度を条例に盛り込むよう求める声がLGBTの当事者などから相次いでいた。先月20日には、県内の市町で初めて制度を導入した岡本栄伊賀市長が鈴木知事と面会し、導入を促していた。

また、県内市町に対する県の聞き取りでは、21市町が「導入が望ましい」と回答し、反対した市町はなかった。導入した自治体でトラブルが起きていないことも踏まえて導入の方針を固めたという。

県は制度の対象やカップルを証明する方法などを検討し、今月中に開かれる条例の検討会に制度の素案を示す予定。条例案に制度の規定を盛り込むかどうかも検討し、議会への説明を経て導入の時期を決める。

パートナーシップ制度は性的少数者のカップルを婚姻に相当する関係と公的に認め、自治体独自の証明書を発行する。公営住宅への入居やパートナーが公立病院で受ける手術への同意が可能となる。

鈴木知事は本会議の提案説明で、制度の導入を求める声が上がる一方で、議会などから「慎重な検討が必要」とする意見もあったと説明。「あらためて導入の是非やあり方の検討を重ねてきた」と述べた。

その上で「利用できる選択肢として制度を整えることが不安の解消や将来への希望にもつながるとの思いから、多様性を認め合うダイバーシティ社会を目指す県として制度を導入したい」と述べた。