三重県議会常任委 養殖マハタへい死 ワクチン2回の効果検証 県方針

【へい死が相次ぐ養殖マハタの対策について説明を受ける環境生活農林水産分科会=三重県議会議事堂で】

三重県議会の予算決算常任委員会は30日、総務地域連携、環境生活農林水産、医療保健子ども福祉病院の各分科会を開いた。県内で養殖マハタのへい死が相次いでいる問題で、農林水産部は通常1回のワクチンを2回にわたって接種する効果を調べる実証実験を実施する考えを示した。「2回打ち」に効果があれば養殖業者に広める考え。来年度予算の編成で関連費用を要求する。


〈環境生活農林水産=中瀬古初美委員長(8人)〉― 接種の負担大きく支援も

県によると、養殖マハタには稚魚の段階でワクチンを接種するが、2回目の接種をしているのは一部の業者だけ。「2回打ち」のマハタはへい死率が低い傾向にあるといい、県は実証実験で確証を得たい考え。

実証実験では、接種の回数が異なるマハタを同じ環境で養殖し、へい死率の違いを調べる予定。効果が確認できれば養殖業者に実施を呼び掛ける。一方、接種は労力の面で養殖業者の負担が大きく、実施を呼び掛ける場合は支援の方法も検討する方針。

東豊委員(草莽、3期、尾鷲市・北牟婁郡)は「病気への弱さが課題。2回目のワクチンを打つか打たないかで、どう違うのか。なるべく早く対策を取ってもらいたい」と要請。農林水産部は「実証試験によって効果の把握に努める」と説明した。
〈医療保健子ども福祉病院=奥野英介委員長(9人)〉― 来年度以降の病床確保「検討段階」
新型コロナウイルス感染症の病床確保に向けた来年度以降の方針を問われた県当局は「現時点では不明な点が多い」とし、まずは季節性インフルエンザとの同時流行に備える考えを示した。

今井智広委員(公明党、4期、津市)は「まだ先は見えない状況だが、県民、国民で乗り切れば病床を確保する必要がなくなる。病床の切り替えについて協議しているのか」と尋ねた。

田辺正樹医療政策総括監は「感染者が冬にかなり増える前提で病床を確保している。来年4月以降については、まさに検討しているところ。1―3月の間に4月以降の状況が見えてくると思う」と述べた。
〈総務地域連携=野村保夫委員長(9人)〉― 移住促進「取り組み総括を」
地域連携部が平成27年度から本格的に実施している県内への移住を呼び掛ける取り組みに対し、委員から「一度立ち止まって考えるべき」などとして総括をするよう求める声が上がった。

津村衛委員(新政みえ、4期、尾鷲市・北牟婁郡)は「この5年間で移住に対する考え方が変化していると思う。移住者に過剰な負担を強いたり、過剰に期待したりすべきでない」と指摘。「これまでの取り組みを総括する必要があるのでは」と提案した。

大西宏弥地域連携部長は「もともと移住者への過度な期待はしないと心に誓ってきた。その思いに変わりはない」と説明。「あらためて検証すべきという委員の意見も理解する。移住者の気持になって受け入れられるようにしたい」などと返答した。