長女虐待を認める 高校教諭に懲役10月求刑 津地裁四日市

小学校5年の長女=当時(11)=を殴ってけがをさせたとして、傷害の罪に問われた三重県朝日町、県立高校教諭、西村忠重被告(43)の初公判が23日、津地裁四日市支部(濵口紗織裁判官)であり、西村被告は起訴内容を認めた。検察側は、西村被告が長男への暴力を含めると子どもに対して約10年間、児童虐待を繰り返していたことを指摘し、懲役10月を求刑。即日結審した。判決は11月5日。

起訴状などによると、西村被告は8月20日午前7時半ごろ、自宅でピアノの練習をしていた長女の練習態度に腹を立て、長女の顔を壁に押し付け、両頰を平手で複数回殴った上、床に押し付けて右手首をひねり上げるなどの暴行を加え、頭部挫傷など全治10日のけがをさせたとされる。

冒頭陳述で検察側は、西村被告が平成21年5月ごろから、妻の連れ子で養子縁組をした長男に対し、暴力を振るうようになったと指摘。暴力は今年1月ごろに長男が家出し、児童相談所に一時保護されるまで続いたという。昨年10月3日には長女のピアノの弾き方に腹を立て、顎をつかむなどの暴行を加えたと主張した。

論告では「従前からの暴行により、長女は被告が怒った顔で近づいてくるだけで『たたかれる」と思って後ずさりするほど恐怖心を抱いていた」と指摘。その上で「実父から『殺してやりたい』などと暴言を吐かれ、暴行を受けた長女の苦痛は重大。長女は被告を『絶対に許せない』とし、母親も厳罰を希望している」と述べた。

西村被告は被告人質問で検察側と裁判官からの尋問に対して黙秘権を使い、何も語らなかった。弁護側も暴力を振るうようになった経緯などを聞かなかった。最終弁論では「罰金刑か執行猶予付きの寛大な判決」を求めた。西村被告は最終意見陳述で終始うなだれ、何も言葉を発しなかった。