台風14号、三重県にきょう最接近 土砂災害や浸水に警戒を

【消波ブロックに押し寄せる大波=熊野市木本町で】

強い台風14号は10日朝から昼前にかけて三重県内に最接近し、雷を伴う非常に激しい雨が降る見込み。津地方気象台は土砂災害や暴風などに警戒し、台風の接近前から安全を確保するよう呼び掛けている。県は9日の緊急部長会議で、新型コロナウイルス感染症の対策を徹底しながら災害対応に当たることを確認した。

気象台によると、台風14号は9日午後5時現在、足摺岬から南南東に約230キロの海上を北北東に向かって進んだ。中心気圧は970ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートル。

10日にかけて県内の陸上で予想される最大瞬間風速は、北中部で30メートル、南部で35メートル。外海では10日朝に猛烈なしけとなる可能性があり、南部では外海で九メートル、内海で3メートルの波が予想されている。

9日午後6時40分までの降雨量は、熊野市で171ミリ、尾鷲市で161ミリなど。10日正午までの予想降雨量は北中部で300ミリ、南部で400ミリ。1時間当たりの雨量は北中部で50ミリ、南部70ミリと予想される。

県によると、中南勢の9市町が9日午後7時までに避難所を開設。尾鷲市など5市町で46世帯54人が自主避難している。同日午後7時までに被害の情報は寄せられていないという。

JR東海は10日、紀勢本線と参宮線、名松線の全線で計画運休する。9日午後も一部区間で運転を見合わせた。津ベルラインは10日午前の便を全て欠航すると決めた。伊勢湾フェリーは終日欠航の予定。

県は9日午後4時に災害対策本部を設置。鈴木英敬知事は緊急部長会議で「新型コロナ発生後としては今回が初の台風対応」とし、感染対策を徹底しながら避難所の運営などに当たるよう職員らに指示した。

また、鈴木知事は会議後の会見で、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水などに警戒するよう県民に呼び掛けた。感染防止の観点から、親戚や知人の家などへの避難についても検討するよう促した。

尾鷲市内では多くの漁船が船だまりに避難し、漁師らが風雨で流されないようロープで固定した。漁船の確認に訪れた漁師の男性(60)は「今晩から雨風がひどくなるようなので心配だ」と話していた。