
【尾鷲】三重県尾鷲市北浦町の尾鷲神社に飾る来年の干支(えと)「丑(うし)」の大絵馬のデザイン画が、このほど決まった。神社から依頼を受けて県立尾鷲高校(同市古戸野町)の美術、書道両部がデザイン画と絵馬の制作を担当している。今回は米俵を背負った白牛と縁起物の松竹梅を描く。
大絵馬の制作は今年で14年目になる。これまでは神社がデザイン画を決めていたが、今年の「子(ね)」の大絵馬から両部員がデザイン画も考えている。
デザイン画は7月上旬からインターネットや図書の本などを参考にして考え、9月上旬に完成。明るい色を使っているため、絵が引き締まるように、牛はきりっとした表情にした。書道部が「開運」などの文字を書いている。
10月半ばから12月末にかけて縦91センチ横135センチのベニヤ板に、考案したデザイン画をもとに描く。今年は新型コロナウイルスの影響で密集を避けるため、集まって作業をする人数を3人までにする。
美術部部長の2年濵田彩奈さん(17)は「コロナが終息して今まで通りの生活に戻ってほしいという気持ちを、絵馬に込める」と話す。
加藤守朗宮司(58)は「松竹梅や俵があり、皆さんに幸運を授けるという思いが絵に良く出ている。コロナ禍で苦しい中、良い年になるよう祈って描いてくれた」と感謝した。
大絵馬は、12月下旬ごろに神社に奉納される予定。