「郷土教育が重要」伊勢新聞政経懇話会で大川学園理事長が講演

【講演する大川氏=津市大門の市センターパレスホールで】

【津】伊勢新聞政経懇話会9月例会が25日、津市大門の市センターパレスホールであった。学校法人大川学園(津市大谷町)理事長で食文化の研究で知られる大川吉崇氏(79)が「食から三重県の魅力と強みを」と題して講演し「三重にはいいものが一杯ある。きちんと教える教育が必要」と語った。

大川氏は地形や歴史から見た三重の特徴として「全ての道が伊勢神宮につながっている」と説明。日本書紀の記述について「内海外海のもの、野のもの山のもの等々が全部そろうすごい場所に神宮が来て下さった(という意味)」と解説し「神宮の下に三重は成り立っている」と述べた。

神宮に供えるコメや塩、食材など全てを自給自足する体制が整っていることを挙げ「世界の中で伊勢神宮だけの文化の継承」とたたえた。

自身が調理専門学校を運営し始めた当初三重の食文化の資料がなく、自ら研究会を立ち上げまとめた十年にわたる調査の成果を写真と共に紹介。魚を発酵させる保存食「なれずし」や祝い事などで出される各地のすし、正月の雑煮など地域ごとの特徴を比較した。

その上で「三重にはいいものがたくさんあるが皆隠れてしまっている」と指摘。ゼロ歳から高校卒業までの若い世代への教育が重要だとして「地域のものをより生かす郷土教育をしっかりする必要がある」と強調した。