尾鷲・紀北 植林用のポット作る 障害者支援施設が委託受け 三重

【植林用の苗木を挿すポットづくりに取り組む利用者=尾鷲市向井のゆめ向井工房で】

【尾鷲・北牟婁郡】三重県の紀北広域連合が運営する障害者支援施設のゆめ向井工房(尾鷲市)、紀北作業所(紀北町)、同作業所分場瑠璃ケ浜(同)の利用者が、植林用の苗木を挿すためのポットづくりに取り組んでいる。森林組合おわせ(同町便ノ山)からの委託で、ゆめ向井工房の担当者は「地場産業に関わらせてもらえてうれしい」と話している。

利用者が取り組んでいるのは、水分の吸水率がよい鹿沼土を、二酸化炭素と水に分解され土に返るポット(長さ約15センチ)に入れる作業。大きい粒を4分の1ほど入れ、その上から細かい粒をポットいっぱいに詰めている。紀北作業所とゆめ向井工房では、土の粒をふるいで大小に分ける作業にも取り組んでいる。

組合は、鹿沼土が入ったポットを畑に植えてから約20センチに整えたヒノキの苗木を挿し、約1年間育てると、ポットごと抜いて出荷している。平成28年から植林用の苗木づくりに取り組んでいるが、ポットへの土詰め作業は手間がかかり、あまり生産ができていなかった。

一方、3施設は利用者の新たな仕事を探していた。瑠璃ケ浜の分場長が組合を訪れ、ポットづくりを紹介されたことがきっかけで、今年1月に試験的に同施設で300本つくったところ、利用者が楽しく取り組んでいたため、3施設と正式に契約することとなった。

組合の堀内俊明さんは「今後は苗木をポットに挿す作業や植林にも取り組んでもらえたら」と期待している。

20代から60代の男女26人が通うゆめ向井工房では、11人がペアになって交代で作業に取り組んでいる。岡出妃央(ひな)さんは「大きい粒と小さい粒を分けて入れるのが大変。職員さんからアドバイスをもらいながら取り組んでいる」と話した。

林福連携による雇用創出促進事業に取り組む県は、3施設にそれぞれ必要な資材を提供した。県尾鷲農林水産事務所の野村久子さんは「頑張ってもらっており、ありがたい。今後は植栽のイベントなどにも参加してもらいたい」と話している。