鈴鹿市の支給商品券 額面異なり「配慮不足」 使用時にプライバシー不安 三重

【8月に発行した1枚500円のプレミアム商品券(上)と、今回支給された1枚千円の商品券=鈴鹿市役所で】

【鈴鹿】三重県鈴鹿市が新型コロナウイルス感染症対策として障害者と1人親世帯を対象に支給する1人1万円分の商品券「鈴鹿まるごと応援券すずまる」が1日から利用開始となった。外観は8月に全市民に発行したプレミアム商品券と似ているが、利用期間や1枚の額面が違い、使用時に「事情が公になるのが不安」との声が上がっている。

8月に発行したプレミアム商品券は500円券15枚を1冊5千円で販売した。利用期間は令和3年9月30日まで。市内の経済活性化が目的で、市の財源を使った単独事業のため利用期間は市が決めた。

一方、今回の商品券支給は感染症対策としてマスクや消毒液などを購入してもらうため国の交付金を使って実施。身体障害者手帳、療育手帳、精神保健福祉手帳を持つ障害者約9300人と児童扶養手当の支給を受けている1人親家庭の児童約2千人を対象に郵送。千円券10枚1万円分で、利用期間は同1月31日まで。年度内に国への事業報告が必要となるため、利用期間の設定が短くなった。

市内の高齢者施設鈴鹿グリーンホームの中村敏理事長(73)は複数の知人から「支給はありがたいが、使用期限や1枚の金額が違うと、使用したときに周囲に事情が公になるのが不安」と相談を受けた。

15年前の脳梗塞で後遺症があり、支給対象者でもある中村理事長は、「1枚の額面が違うとは思ってもいなかった。1枚500円と千円では使いやすさも違う。もう少し配慮があってもいいのではないか」と疑問を投げかける。

同市障がい福祉課の大場智之グループリーダーは「事業者の混乱を避けるため1枚の金額を変えた」と説明。部署内では「障がい者であることが分かるのでは」という意見もあったが、「発行目的が違うので、違いが出るのはやむを得ないという判断になった」と話している。