棚田保全に1億5000万円 エレコムが寄付 熊野市と協定、地域振興 三重

【連携協定を結んだ河上市長(右)と葉田社長=熊野市役所で】

【熊野】三重県熊野市とIT関連機器メーカー「エレコム」(大阪市中央区)は1日夕、熊野市紀和町の棚田「丸山千枚田」の保全や地域振興に取り組むための連携協定を結んだ。同社はこの協定に基づき、保全活動に活用してもらうために企業版ふるさと納税制度を活用し5年間で計1億5千万円を市に寄付する。

丸山千枚田は現在1340枚の田が広がる国内最大級の棚田。四季折々の景観を求めて、県内外からカメラ愛好家らが撮影に訪れる。後継者不足により、平成2年には530枚まで減っていたが、棚田を後世に残すため同5年に地元住民が保存会を結成して保全活動に取り組み、現在の枚数まで復元された。

熊野市出身のエレコムの葉田順治社長が「市の発展に貢献したい」と、約3年前に市に寄付を申し出た。同社は平成30年度にも千枚田の保全活動に使ってもらいたいと、200万円を寄付している。今回の寄付は、地方自治体の地方創生事業に寄付した企業が法人関係税の控除を受けられる企業版ふるさと納税制度を活用する。

市役所で締結式があり、河上敢二市長が「丸山千枚田は熊野市にとって最大の文化歴史遺産。大きな支援をいただくことに心から感謝を申し上げる」と謝辞を述べた。葉田社長は「ふるさとの発展に貢献できれば」と話した。

市によると、寄付を活用し、今後は田の復田や水路の整備に取り組む。ほかに、獣害対策用の発電のため水車の設置も検討している。