熊野市が3億円損賠訴訟へ 入鹿温泉工事巡り業者に 三重

 【熊野】三重県熊野市は、同市紀和町の入鹿温泉の源泉をくみ上げる井戸のポンプを引き上げる工事中にポンプと配管の接続部分が破断したことで温泉が供給できなくなったとして、工事施工会社「成幸利根」(東京)に3億406万円の損害賠償を求める訴訟を起こす議案を市議会9月定例会に提出する。河上敢二市長が31日の定例記者会見で明らかにした。

 井戸は平成9年、同社の前身の会社が整備した。地下500メートルに設置したポンプを3年に1回引き上げ、交換や点検をしている。

 市は29年8月に成幸利根と契約した。4回にわたってポンプの引き上げを試みたが、30年11月9日にポンプと配管の接続部分が破断。引き上げられないままになっている。

 井戸から同市紀和B&G海洋センターの温泉プールやホテル「瀞流(せいりゅう)荘」など4施設に温泉を供給していたが、現在は供給を停止している。

 同社からは「市の不適切なポンプの使用によりさびが発生した」「工事を終了し、工事費の精算に移りたい」と昨年12月に報告があった。

 市は新たな井戸の掘削費やポンプの弁償費、プール休業の営業損害費を請求する。