<それぞれの再出発>高田高柔道部・大西主将 全国制覇、後輩に託す

【高田高柔道部女子主将を務めた大西(右)。インターハイ中止決定後も、松阪市武道館時代からのチームメートで、調理師の夢を追うため自分同様柔道からの引退を決めた久保初綺(左)らと共に後輩の練習に帯同し、胸を貸した】

1月の三重県高校新人柔道大会女子団体戦で1947年の創部以来初の団体優勝を果たした高田高柔道部。その原動力となった3年生のうち、主将の大西亜虹は看護師という新しい夢に向かって再出発している。

松阪市武道館柔道教室で本格的に柔道を始め小学時代から全国大会を経験してきた。三雲中時代には女子個人52キロ級で全国中学校大会入賞。中学卒業後は京都・立命館宇治高校で長く女子柔道に関わってきた古田正男監督が2016年から指導する高田高を進学先に選びさらなるレベルアップを目指した。

高2で東海地区代表として全日本ジュニア柔道体重別選手権に出場するなど個人戦では何度も全国大会を経験したが、団体戦では県内で圧倒的な強さを誇る名張の厚い壁に跳ね返されてきた。今年1月の県高校新人大会はその名張を決勝で下して初優勝。内容勝ちという辛勝の末、全国高校選手権(3月・群馬県)への団体出場を決め、試合後はチームメートと涙を流して喜び合った。

その後、新型コロナウイルスの全国的な感染拡大で全国高校選手権は中止に。4月には全国高校総体(インターハイ)の中止も決まり、高田の一員として全国大会の団体戦に出場する夢は果たせなくなったが「(柔道部女子の)初期の完成形をつくってくれた」(顧問の瀬戸嘉一教諭)功績は色あせることはない。

「自分たちが行けなかった全国大会の団体戦に行き、いつかは優勝して欲しい」(大西)とインターハイ中止決定後も後輩らの練習に付き合い続けた3年生らの思いも胸に、柔道部も新たなスタートを切っている。