感染「あすはわが身」 コロナ差別、問題提起 共同通信の由藤氏講演 三重

【政経懇話会で、講演する由藤氏=津市大門で】

【津】伊勢新聞政経懇話会8月例会が28日、三重県津市大門の津センターパレスであった。共同通信社編集委員兼論説委員の由藤庸二郎氏(59)が「新型コロナ―何が厄介なのか」と題して講演し、新型コロナウイルス感染症について「誰しもうつす可能性があり、自覚した行動が必要」と述べた。

由藤氏は新型コロナウイルスについて「発症前も含めて発症前後の時期に最も感染力が高いというのが一番厄介」と説明。PCR検査では検体の採取がうまくいかずに陰性となる場合もあると紹介し「(陰性でも)かかっている前提で行動すべき」と主張した。

その上で、感染症対策として、厚生労働省が提供する接触確認アプリ「COCOA(ココア)」の活用や体調不良者が休みやすい職場環境づくりを提案。「消毒液は適量を手に出し、蒸発するまで手洗いと同じ手順で広げてほしい」と手指消毒の方法も紹介した。

感染が拡大する中、国内外で起こった差別の事例にも触れ「あすはわが身。われわれはいつでも感染のリスクがある」と指摘。「差別によって検査を受けない人や受診しない人が出てくる。差別をすることは、あしたの自分を差別することだ」と問題提起した。

また、新型コロナウイルス感染症に対応する保健所について「電話相談から軽症者施設の運営、病床確保までしている。普段の仕事にコロナが積み重なっている」とした上で「保健所の体制が十分かを検証し、応援してもらいたい」と述べた。

由藤氏は新潟市生まれ、慶応大経済学部卒。昭和59年に共同通信社に入社し、山口、神戸支局、大阪支社などを経て平成4年から本社科学部。原子力や医療などを担当し、16年から医療・健康欄向け記事「医療新世紀」を執筆する。