漁協同意得るよう指示 桑名市が被害企業に 漁協組合長の恐喝・強要未遂事件  三重

三重県桑名市内の宅地開発工事を巡り、桑員河川漁協組合長の川﨑幸治被告(61)が恐喝未遂と強要未遂の罪に問われている事件で、開発許可を行う同市が被害企業に対し、法的根拠がないにもかかわらず、漁協から工事の同意を得るよう指示したことが27日の初公判で明らかになった。検察側は事件の背景に市の指示があったとし「(被害企業は)やむをえず、被告人に面会することを決めた」と指摘した。

冒頭陳述で検察側は、宅地開発の許可手続きを行う桑名市の担当者が、被害企業に指示を行ったと主張した。担当者は工事現場からの排水が員弁川水系の河川に流れることを理由に、漁協から工事の同意を得るよう指示したという。また、検察側は川﨑被告が同意の見返りとして要求した協賛金名目の金について「法的根拠がなく、同意の条件にはなり得ない」と述べた。

さらに、検察側は証拠調べで、今回の宅地開発工事を担当した市職員の調書を読み上げ「組合と協議するよう(被害企業に)指導した。この指導は国土交通省の通達に沿わない誤ったものであったことなどを(市職員が)供述している」などと述べた。

市はこれまで、宅地開発工事を許可する条件として漁協の同意は含まれておらず、被害企業に組合への同意を求めたことはないと主張していた。担当課の市都市整備課は取材に対し、従来の主張を繰り返し、「漁協の同意を得るよう(被害企業に)指示をしていない。裁判の内容については傍聴していないのでコメントできない」と話している。