児童虐待、見逃し懸念 総合教育会議 出控えで委員指摘 三重

【虐待対応件数について報告を受ける総合教育会議の委員ら=津市栄町1丁目】

三重県は26日、津市栄町一丁目の県勤労者福祉会館で開いた総合教育会議で、児童虐待の対応件数を報告した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛などで全国児童相談所の1―3月の対応件数は前年に比べ1―2割増加する中、県内では「大きな増加は見られない」と説明。委員らは「どう発見するかが課題」と出控えで家庭内の状況が見えにくくなっている可能性を指摘した。

県によると、2―7月に県児童相談所が対応した虐待の件数は1135件で、前年同期と比べて6%(73件)減少。対応件数が前年同月を上回ったのは、3月の217件(前年同月比10%増)と5月の215件(同12%増)だけだった。

県子ども・福祉部の担当者は「感染拡大に伴う外出自粛などで児童虐待のリスクが高まっていると言われている中、今のところ大きな増加は見られない」と報告。「外出を控える傾向が続く中、子どもの見守り機会が減少している」と説明した。

この報告に対し、委員らは「虐待対応件数が増えていないことが問題と捉えるべき。コロナ禍で子どもたちが登校しない中、どう発見するかが問われている」「虐待を学校だけで発見するのは難しい。いろいろな角度から子どもを見守るのが大事」と指摘した。

鈴木英敬知事は、委員らの意見を受け「学校再開後の6月以降も虐待対応件数が増えてないのは、通報する機関が接触しにくくなり、発見が早期にできていないということであればよくない。関係機関が接触しにくい中、見落としがないか考える」と述べた。

この日の会議では、新型コロナウイルスの「第2波」が広がる中で新学期に入った学校での必要な感染症対策や児童虐待の防止、防災教育などを巡って議論。教職員の働き方改革の進め方についても意見を出し合った。