2020年8月24日(月)

▼やはり米国は懐が深い。新型コロナウイルスへのトランプ大統領の対応には首をかしげ、あきれたり、苦笑したりの連続だが、アフリカ・コンゴ民主共和国で、そのトランプ政権下の米国大使がインターネット動画で手洗いを訴えるなど感染予防の先頭に立っているという

▼国際協力機構(JICA)政策アドバイザー大仲幸作さんが本紙連載『地球の片肺を守る―コロナパンデミック編』で報告している。イタリア支援でぎくしゃくしたEUも外相がそろって首都キンシャサを訪問。何10万トンもの人道支援物資を運び込み、米国とともに「なんと数10億円規模の資金援助まで表明」と感嘆している

▼感染拡大が懸念されるアフリカでコンゴ民主共和国は上位ではない。アフリカ全体の感染者数100万人のうち同国は累計9千人。支援活動はアフリカ全体への大きさを連想させる

▼「日本も」と大仲さんは続ける。エボラ出血熱などの感染症を調査・研究する無償支援の国立生物医学研究所新施設が「幸運にも、コロナが流行1カ月ほど前」完成して感染者検査などにフル稼働。現場チームの能力強化に複数の日本人専門家が活動している

▼気候変動と同じ全世界が一丸となって解決しなければいけない「地球規模課題」だと、大仲さんは各国の支援ぶりを報告しているが、日本が一員になっているのは「幸運にも」でもあろう

▼日本のアフリカ支援は、中国の影響力に対抗して整備されてきた。新施設もその一環に違いない。被害が深刻な欧米諸国の活動と同列か。大仲さんの報告は、日本人の内向き志向にも問いかけている。