バイオマス資源作物「エリアンサス」農福連携で栽培 南伊勢町で実証試験

【休耕田にエリアンサスの苗を植える町職員ら=南伊勢町道行竈で】

【度会郡】三重県南伊勢町が本年度から検討してきたバイオマス発電事業に活用する資源作物「エリアンサス」を農福連携で栽培する実証試験が、このほど始まった。エリアンサスはペレット(固形燃料)化し、化石燃料代替品として発電や熱エネルギーに活用できるほか、栽培することで耕作放棄地の減少や障害者らの雇用創出につながると期待が寄せられている。

エリアンサスはイネ科の多年草で東南アジアが原産とされ、苗を植えてから2―3年で3メートルほどに成長。収量が多く、持続的な栽培が可能という。

栃木県さくら市で造園業や建設業などを手掛ける「タカノ」(高野啓子社長)は、耕作放棄地を利用したエリアンサス生産とペレットへの加工に取り組んでおり、市内の温浴施設でペレットを使用したところ、年間10万リットルの灯油が削減されたという。

今回は、バイオマス燃料の地域自給に向けた栽培試験を行う同町をサポートしようと、同社がエリアンサスの苗140本を無償で同町に提供。同社社員らの指導で、同町道行竈区の2アールの休耕田に町職員や地元住民らが苗を植えた。

今後は、障害者福祉施設やシルバー人材センターの高齢者らが水やり、液肥散布、雑草除去など役割分担して農作業にあたる。順調に生育すれば耕作放棄地への作付けを増やし、本格的な栽培に乗り出す。

小山巧町長は「バイオマス発電の燃料に活用するため、町内で生育できるか実験したい。ペレットはごみ処理施設や農業ハウスで使うことができるのでは」、高野社長は「これからも南伊勢町の取り組みを応援していきたい」と話した。