国民「分党」、三重県連は歓迎 立民は合流求める

立憲民主党との合流の賛否をめぐり、党内の意見がまとまらないとして、国民民主党は賛成派と反対派で党を分割する「分党」の方針を決めた。三重県内では、国民県連の中森慎二幹事長がこの動きを「数合わせ的な安易な合流には反対だった。歓迎する」としており、県連として合流新党に参加しない考えを強調。一方、立民県連は合流を求めており、国民の「分党」は県内にも影響を及ぼしそうだ。

国民県連の中森幹事長によると、かねてから都道府県連幹事長会議などで、玉木雄一郎代表らに「合流反対」を強く唱えてきたという。

中森幹事長は「基本政策の一致もなく、数合わせの合流をすれば『選挙目当て』とまた国民から見透かされる。何度同じ過ちを繰り返すのか」と憤る。「分党して小さな政党になろうとも筋は通したい」と話す。

関係者によると、県内の国会議員らから国民県連に対し、「盆までに合流を決めるように求められていた」とする。中森幹事長らが合流反対を訴えると、「政策は後からでもいい。まずは合流することが大事」と諭されたという。

国民県連には国会議員はおらず、議員所属もわずか市議1人。中川正春衆院議員や芝博一参院議員らベテラン政治家を要する立民県連から見ればあまりにも小所帯ではある。両党の橋渡し役を担っているのは岡田克也元副総理だ。

ただ、国民支持の県内の産別労組などからも合流に否定的な意見が多いとし、「県連は合流に反対」(中森幹事長)との姿勢を貫く。

そんな中での党中央の「分党」方針は国民県連にとっては朗報に写ったよう。一方、立民県連は「(分党決定後)国民県連と合流に向け協議を進めていきたい」としている。

合流をめぐっては、野党としてまとまらなければ結局自民党を利するという意見は根強い。国民の反対派はほぼ参院議員で、「国民と立民の参院議員の対立が根底にある」(立民関係者)との見方もある。

一方、元民主党衆院議員の藤田大助氏は「安易な合流で選挙に勝てるという考えでは国民の理解は得られない。そのことにいまだ気づいていないのが驚きだ」とそもそも合流話が出ていること自体を批判。「コロナで国民が大変なときに、政治が古い過去のモデルにしがみついているのは残念だ」としている。

県内で立民、国民合流となるのか、それぞれ新たな道を進むのか。かつての「民主王国」三重の行き着く先が注視される。