浴衣地の「冷かいマスク」人気 伊勢の呉服店いけべオリジナル 三重

【浴衣生地でつくった多彩な「冷かいマスク」=伊勢市御薗町のいけべで】

【伊勢】猛暑が続き、新型コロナウイルスだけでなく暑さへの対策も欠かせない中、三重県伊勢市御薗町の呉服店「いけべ」が販売する浴衣生地を使った夏向けオリジナルマスク「冷(ひや)かいマスク」が人気を集めている。「冷かい」は伊勢弁で、「冷たい」という意味。天然素材の涼感マスクが好評だ。

マスクの表地に使用するのは、新潟県の小千谷ちぢみや愛知県の有松絞りといった上質な浴衣生地。どれも麻や綿、絹など天然素材の織物で、通気性に優れ熱がこもりにくく、肌あたりが心地いい。

同店の山岡綾乃さん(35)によると素材によって特性もさまざま。麻織物「ちぢみ」は、涼感があり色柄が豊富、絹と綿の混合織物「絹紅梅」は肌への張り付きが少なくスポーツ向き、ニキビや肌荒れが気になる若者には綿がおすすめだ。素材や色柄、サイズ違いで2、300種類をそろえ、幅広い年代の女性や外回りの営業マン、学生らが購入していく。マスクが苦手な人にも好評だという。

新型コロナウイルスの影響で夏祭りなどのイベントが中止となり、浴衣の需要は激減。大量の反物の在庫を使い、「生き残りをかけて」つくった呉服店ならではのマスクは、口コミやSNS(会員制交流サイト)で評判が広まり、全国から注文が相次ぐ。一つ一つ手作業で仕立てているため、生産が追いつかないこともあった。

山岡さんは「マスクづくりは手探りで始め、お客さまの声を聞きながら改良を重ねてきた。思いがけず、伝統的な着物地の良さを知ってもらう機会にもなりました」と話す。

マスクは店舗のほか、オンラインショップで販売。サイズは大人用SML、子ども用ML。価格は白無地400―1800円、柄物950―3000円。問い合わせはいけべ=電話0596(21)1231=へ。