伊勢湾高潮、三重県が想定区域図公表 6市5町で浸水被害 三重

【最大浸水深を示した高潮浸水想定区域図(三重県提供)】

三重県は6日、伊勢湾沿岸で「想定し得る最大規模の高潮」が起こった場合の浸水想定区域図を発表した。浸水被害が想定されるのは、沿岸部にない朝日町や玉城町を含む6市5町。南海トラフ巨大地震が発生した場合の津波による浸水被害の想定よりも約1・3倍広いエリアが浸水し、津市では市役所を越えて国道23号中勢バイパス付近まで水が迫ると予測する。7日に県ホームページで公開する。

平成27年5月の水防法改正に伴い、高潮による最悪の事態を想定して作成。浸水区域や水深、継続時間を地図上に色分けして示した。今回の浸水想定区域図をもとに、市町にハザードマップの策定を促す。

昭和9年の室戸台風を参考に「500―5千年に一度」のクラスの台風が、過去最速だった34年の伊勢湾台風並みの移動速度で潮位が最も高いタイミングに上陸したという設定でシミュレーションした。

浸水被害が想定されるのは、木曽岬▽桑名▽朝日▽川越▽四日市▽鈴鹿▽津▽松阪▽明和▽伊勢▽玉城―の11市町。11市町全体の13%に当たる約288平方キロメートルで浸水し、最長で1週間以上続く。

最大の浸水深は約13メートルで、桑名市長島町の2カ所と木曽岬町の1カ所で想定。これは、伊勢湾台風の高潮による浸水被害で長島町や木曽岬町で記録された最大の浸水深5・7―3メートルの2―4・3倍に当たる。

11市町のうち松阪以北の8市町では、南海トラフ巨大地震の津波想定よりも広いエリアが浸水。特に四日市と鈴鹿、朝日の3市町では高潮による浸水エリアが津波想定の2倍以上に広がった。

浸水面積の割合が最も大きいのは川越町で、町の約88%が浸水。木曽町は約79%、朝日町は約47%で被害が発生する。津波では被害が想定されていなかった朝日町役場や津市役所も高潮では浸水する。

県庁で記者会見した県土整備部の西澤浩次長は「最大規模の高潮が発生した場合、自分の地域が危ない地点なのかを確認してほしい。普段からどこに避難したらいいか関心を持ってもらいたい」と述べた。