
【度会郡】三重県玉城町田丸の田丸城跡にこのほど、天守跡や二の丸跡などからの眺望を来訪者に紹介するパネル4枚が設置された。
同町のシンボル田丸城跡は町の中心に位置し、南北朝時代に北畠親房が築いたのが始まりで、戦国時代には織田信長の次男、信雄が天守を築いて居城とした。現在、城跡には石垣や天守台などの建造物が当時の姿をとどめるほか、遊歩道も整備され、四季折々の自然が楽しめるという。
平成29年4月に「続・日本百名城」に選ばれてから来訪者が増えたことを受け、町は城跡から見える景色を紹介するパネルの設置を昨年9月に企画。地元の「写真クラブたまき」が協力し、四方向から撮影した写真を提供した。
パネルは横160センチ、縦60センチ。設置場所と眺望できる景色は天守跡=南西(熊野)方面、二の丸跡=気象条件などによって富士山が見える北東方面、富士見台付近=東(伊勢)方面、本丸西側遊歩道=北西(吉野)方面。
同クラブの林隆久代表によると、青空だけでは面白くないので雲のある日を選び、場所が分かるようにポイントになる物を一緒に撮影したという。
町教委事務局の平生公一課長は「田丸城の特徴である石垣や土塁を見に来る人が多いが、当時のお城から望んだ景色も楽しんでもらえれば」と話していた。