津 ウナギでコロナ禍乗り切れ 丑の日、専門店にぎわう 三重

【調理場で焼かれるウナギ=津市丸之内養正町の「新玉亭」で】

【津】「土用の丑(うし)の日」の21日、ウナギ消費量の多い三重県津市の専門店は、「ウナギを食べてコロナ禍の夏を乗り切ろう」と大勢の客でにぎわった。今年は稚魚が豊漁で一部に値下げの動きがみられるものの、価格への影響が行き渡るのは先とみられる。

津市丸之内養正町の老舗「新玉亭」は店内の飲食や出前を休み、19日までに予約した客に限定して持ち帰り弁当を販売。調理場では職人らが熟練の手つきでウナギを秘伝のたれにくぐらせ、次々と焼き上げた。

午前11時ごろから予約客が続々と弁当を取りに来店。市内に住む40代女性会社役員は「家族と食べようと買いに来た。新型コロナウイルス感染症が広がる中、ウナギを食べて元気を付けたい」と話した。

この日は30度を超える真夏日で、来店客は額に汗をにじませながら買い求めた。松阪市在住の70代女性は「暑いからスタミナを付けないといけないと思って。娘夫婦の分も買った」と紙袋を提げていた。

ニホンウナギの稚魚「シラスウナギ」の極端な不漁が続いていたが、今年は国内漁獲量が前年の4・6倍にまで急増。今後の供給増が見込まれ、ウナギの取引価格は下落傾向が続くとの観測が出ている。

ただ、成魚が出回る量はまだ少なく、豊漁の影響が価格に反映されるのは先とみられる。市内の専門店の多くは不漁で取引価格が高騰しても、肝吸いを別料金にするなどして値上げを回避してきた事情もある。