
三重県は17日、鳥羽港海岸の岩崎地区(鳥羽市鳥羽1丁目)で実施していた高潮の対策工事が完成したと発表した。台風の高波による内陸への浸水を防ぐため、地区内の護岸を1メートルほどかさ上げした。
県によると、この護岸は付近の護岸に比べて1メートルほど低く、台風の高波による内陸への浸水が懸念されていた。付近には市営定期船の駐車場や地場産品の販売施設などがあり、観光客も多く訪れる。
このため、県は平成28年度から対策工事を進めていた。146メートルの護岸や護岸沿いの管理通路を、コンクリートで一メートルほど高めた。総事業費は約1億9000万円。県と国が半額ずつを負担する。
これにより、県が平成3年度から地区内で実施していた護岸の対策工事は全て完成した。志摩建設事務所は「地球温暖化の影響で大きな被害が懸念される中、周辺の安全が確保された」としている。