
【鈴鹿】三重県鈴鹿市はこのほど、同市白子本町の伊勢型紙資料館で、平成29年からこれまでに寄贈された型紙資料の一部を紹介する企画展「新蔵品展」を開き、江戸―昭和時代の伊勢型紙など計51点を展示した。8月16日まで。
3年間で県内外から8件、計約1500点の寄贈があった。
今回は、そのうち7件の資料を展示。伊勢型紙職人が廃業に伴い破棄することも多いという伊勢型紙のデザインの元となる小本をはじめ、人間国宝児玉博氏の作品「極微塵縞」、「伊勢染型紙商業組合」の黒印が押された昭和中期ごろと推測される小紋柄の型紙など、貴重な資料の数々が並ぶ。
担当の市文化財課では「染型紙から彫型画まで、バリエーション豊富な伊勢型紙の世界を見てもらえると思う。貴重な資料の数々が、善意の寄贈で成り立っていることを知ってもらえれば」と話していた。