<それぞれの再出発>憧れの選手 背中追う 男子飛込み・田邉誠太郎

【所属先の三重DCの池田監督の助言を受けながら練習する田邉=スポーツの杜鈴鹿で】

水面の先に見つめるのは、憧れの選手の背中―。新型コロナウイルスの影響で目標の全国高校総体(インターハイ)の開催は中止となったが、鈴鹿高専3年の田邉誠太郎は亀山・井田川小4年から続ける週5回の飛び込みの練習を欠かさない。お手本は男子日本代表の村上和基さん(31)=群馬県出身=だ。

海外を転戦する傍ら、三重県スポーツ指導員の立場で国民体育大会に出場し6年連続入賞中の村上選手と初めてじっくり話をしたのが技の難度が上がり始めた中学時代。失敗した時、水面から受ける衝撃への恐怖心の克服に悩んだ頃だ。所属先の三重ダイビングクラブの池田庸祐監督の仲立ちで悩みを聞いてもらうと「皆同じ思いでやって来た。ここで練習を止めたらもったいない」と励まされた。

憧れの選手との対話で迷いが消えた。高校でも練習を続けて、得意の板飛び込みを中心に超高校級の技をこなせるようになった。昨年のインターハイで2年ながら5位入賞。1年後の3位以内の表彰台到達を目指して、技の精度を上げる練習に打ち込んできた。

高校最後のインターハイ中止決定直後は落胆したが、今は気持ちを切り替えている。「大学生世代の試合もあるのでそこを目標にやっていく。将来和基さんの代わりに国体に出て入賞を狙える選手になりたい」。もう迷いはない。