油流出問題 三重県、コスモ石油との調停成立 6億解決金受け取りへ

桑名市五反田源十郎新田の河川敷にPCB(ポリ塩化ビフェニール)を含む油が流出した問題で、三重県は10日、コスモ石油(東京)から6億円の解決金を受け取る民事調停が成立したと発表した。

県によると、同社が8月31日までに6億円の解決金を県に支払うことで合意した。双方に債権や債務はなく、県が将来的に必要な費用を含めて油の回収や処分の費用を同社に請求しないことも確認した。

この問題を巡っては、平成19年9月に河川敷で油の流出が確認され、22年10月には油にPCBが含まれていることも判明。対策工事は令和4年度中に完成する予定で、総額は88億円に上る見通し。

県は同社の前身に当たる会社が油を埋め立てたと推認し、28年10月、同社に油の回収と処理を求める民事調停を四日市簡裁に申し立てた。一方、双方の主張は平行線をたどり、簡裁が調停案を提示した。

廃棄物対策局は調停案に合意した理由を「このまま調停を打ち切るより、提示された調停案を受け入れる方が得策だと考えた」と説明。「PCBの投棄者を特定するため、今後も調査を続ける」としている。

コスモエネルギーホールディングスのコーポレートコミュニケーション部は取材に「法的責任はないと認識しているが、調停案に基づき、社会的責任の観点から解決金を支払うことを受諾した」としている。