高校野球 昨秋覇者 近大高専「1位で終えたい」

【雨の日も黙々とバットを振る近大高専の3年生ら=名張市春日丘の同校で】

頂点は譲らない―。昨年秋の三重県大会覇者、近大高専(名張市)は強い思いで、全国高校野球選手権、同三重大会の代わりに11日に開幕する県独自の「三重県高校野球夏季大会」に臨む。昨年秋の県大会で初優勝。選抜高校野球大会の21世紀枠最終候補9校にも初選出された。新型コロナウイルスのため春夏通じ初の甲子園出場の夢は断たれたが、3年生の田島大輔主将は「代わりの大会を開催してもらえることに感謝してしっかり優勝を目指す。ずっと1位のまま終えたい」と力を込める。

田島主将を始め、大阪など関西圏から入学し、尞生活を送る部員が多く、帰省による感染リスクを防ぐ目的で、多くの部員が4月から5月にかけての臨時休校期間中、学校付近で自主練習を続けた。その間、最大の目標としてきた夏の甲子園と地方大会の中止が決定「練習してる意味あるのか」(田島主将)。一時は意欲を失いかけた。

6月。通常授業の再開とともに全体練習が再開。県高野連による代替大会の開催も発表され、新しい目標に向かい3年生の気持ちも少しずつ上がってきた。最速142キロの本格派右腕で、打者としても非凡なセンスを発揮する白石晃大は「(代替大会の目標は)持っているものすべて出し切って一戦必勝。投手としては自己最速の更新。打者としては公式戦初のホームランを打ちたい」と話す。

指導陣も野球部の歴史を塗り替えた3年生をバックアップ。グラウンド練習は3年生優先。「大会期間中3年生全員が試合に入れるチャンスをつくりたい」と語る重阪俊英監督は、1、2年生部員を可能な限り応援スタンドに並べる予定で、3年生らに対し「全員が試合に出られるためにも1つでも多く勝ちたい。後輩らにも自分たちの生き様を見せて欲しい」と願う。