事件被害者の転居支援 不動産業者と三重県が協定 仲介手数料を免除 三重

【協定書を交わす(左から)菅尾会長、鈴木知事、内藤本部長=三重県庁で】

三重県は8日、事件によって転居を余儀なくされた被害者を支援する協定を、賃貸住宅の仲介業者らでつくる県宅地建物取引業協会、全日本不動産協会県本部と締結した。被害者の希望に応じた転居先を紹介し、仲介手数料を免除する。同様の協定は複数の県が締結しているが、中部6県の自治体としては初となる。

協定は、協会と本部が被害者の希望に合う賃貸住宅を紹介するほか、入居者が契約時に支払う仲介手数料を免除すると定めている。仲介手数料の免除分は、仲介業者か貸し主が負担することとした。

被害者宅が事件の現場となるなどし、住み続けることができなくなった場合に協定を適用する。再び同じ被害を受けたり、二次被害を受けたりして、平穏に生活できない場合も想定しているという。

転居を希望した被害者に紹介する物件が公営住宅に限られていたことなどを受け、県は昨年12月に策定した被害者支援の方針に民間賃貸住宅の活用を明記。協会と本部の理解を得て締結に至った。

この日、鈴木英敬知事と菅尾悟会長、内藤博之本部長が県庁で協定書に署名した。鈴木知事は「被害者に不安なく過ごしてもらえる協定をありがたく思う。円滑な対応に向けて連携したい」と述べた。

菅尾会長は「県民のために協定を結べることを光栄に思う。公益社団法人としての役割を果たしたい」とあいさつ。内藤本部長は「被害者が平穏な生活を取り戻せるよう、丁寧に対応する」と語った。